「…ただいまー」


「遅かったわね〜!どこ行ってたの?」


俺が帰った途端に、エプロン姿にお玉を持ったまま玄関まで来たこの人は、俺の母さん。



ちなみに、うちは母さんと父さんと俺の三人暮らし。



「居残りしてたら遅くなった」


「もーう!心配するじゃない!
みっちゃん可愛い顔してるから、変な人に襲われちゃうよ!?」


「みっちゃん言うな!可愛い言うな!」


くっそ、みんなして可愛い可愛い言いやがって〜!



…俺はスタスタと階段を上がりながら、自分の部屋へ向かう。