「そ、そういうお世辞はいらねぇよ!」 わかってんだよ、自分でも。 あたしが可愛くないことぐらい。 「は?俺お世辞とか言わねーし」 …なっ…! 早乙女は、こっちを少しも見ないで、ただただ黒板を拭いてる。 なんなんだ、こいつ… 平気な顔で…か、可愛いとか…いいやがって! からかってんのか?! 「…」 「よし!こんくらいでいいだろ、十分綺麗になった!」 そう言って早乙女は手に着いたチョークをパッパッと払う。