「…しゃぁねぇ。
一緒にすっか。」
早乙女は、黒板を見たままぶっきらぼうに言う。
「おぅ!」
結局、一緒にすることになった。
…黒板の右端から、あたしが拭いて。
黒板の左端から、早乙女が拭て。
しばらくして、あたし達は…
黒板の真ん中で一緒になった。
その時、早乙女と初めて目があった。
早乙女は、あたしを見ないで話すから。
だから、今、初めて目があったんだ。
早乙女って、可愛いとか言われてるけど、すごくカッコいい顔つきしてる。
あたしは、そう思う。
「お前…」
早乙女は、じっくりとあたしを見る。
「な…
なんだよ?」
あたしの顔になんかついてるか?
「お前…
可愛い顔してんな。」
「へっ////」

