さよなら、片思い【完】

店内をグルりと周りしばらく探したけれども見つからず、店内放送を頼もうと思ったとき。


「パパっ!」


いきなり声をあげわたしと繋いでいた手を離し、レオくんは店員さんの元に駆け寄る。


えっ、あの店員さんがレオくんの父親!?


レオくんは走っていくとその店員さんを通り過ぎその奥にいた男の人にしがみついた。


「玲央!心配したんだぞ!?どこにいたんだよ、まったく。でも無事でよかった」


父親がしゃがみながら小さなレオくんの身体をギュッと抱きしめている。


よかった、無事に再会できて。


「あのお姉ちゃんが一緒にパパを見つけてくれたの」


レオくんが父親の腕の中でわたしに向かって指を指した。


「息子が大変お世話になり…」


「うそ…」


レオくんの父親とわたし、目が合った瞬間ふたりして言葉を失った。


「高井くん…?」


キャップの帽子をかぶり黒縁メガネ、休日のお父さんのような格好をしているのは、紛れもなく高井くんだった。