さよなら、片思い【完】

美術館を出たわたしたちはガイドブックに載っていたパンケーキ屋さんへとやってきた。


やはり今話題の店だからかすごい行列。


やっとわたしたちの順番になり席へ案内された。


「うーん、どっちにしようかな…」


並んでる間もお店の人から渡されたメニューを見ながらずっと悩んでいた。


「どれで悩んでるの?」


上原くんから聞かれてわたしはずっと悩んでいたバナナクリームパンケーキとラズベリーアイスパンケーキのふたつを指を指した。


「欲張りだね、唯は」


「うー、だってぇ」


上原くんは悩んでいるわたしを見てクスッと笑ったけど、わたしからしたらこれは重大な悩みなんだ。


だって、どちらも食べたい。ふたつともすっごくすっごく美味しそうなんだもん。


「両方頼めばいいじゃん」


「そんなに食べられないよ…」


「じゃあ、俺がバナナのやつ食べて唯がラズベリーな。で、半分こしよう」



上原くんはそう言うとニッコリ笑い店員さんを呼んで注文した。


しばらくしてわたしたちの注文したパンケーキが出来上がった。


「上原くん、良かったの?わたしに合わせてくれて…」


「もちろん。唯が選ぶものなら美味しいだろうし、俺はどっちでも良かったし。それに、唯が喜んでくれるなら俺も嬉しいし」


上原くんは何気ないつもりで言っているだろうけど、


それはわたしからしたら最高に嬉しい言葉で。


「ありがとう」


貴方といるとね、


大好きがどんどん増えていって、


この気持ちに上限なんてないんじゃないかって思うの。