さよなら、片思い【完】

部屋に入る前に「唯ちゃん、ちょっといい?」と由香里さんに呼ばれて由香里さんの部屋へとお邪魔した。


やっぱり主である杉田くんも使用する部屋だからわたしたちの部屋より数倍広い。


わたしたちの部屋も充分広いけれども。


「どうしたんですか?」


「これ、唯ちゃんにあげようと思って持ってきたの。あげる!」


渡されたのはピンクのリボンの形をした可愛らしい瓶に入っているボディクリーム。


「わたしも愛用してるの。モデル仲間の間でも流行ってるんだよ!もらってくれる?」


由香里さんも使ってるボディクリーム。


由香里さんの可愛さの秘訣のひとつがこのボディクリームの香りなのかもしれない。


「いいんですか?ありがとうございます」


ボディクリームを受け取ってわたしは部屋へと戻った。


「あれ?上原くん、どこか行くの?」


扉を開けるとちょうど上原くんが部屋から出ていくとこだった。


「あぁ、ちょっと大志と充と明日の打ち合わせ。唯、先に風呂入ってていいから」


わたしの頭をポンっと触って上原くんはリビングへと向かった。


上原くんが戻ってくるまでにお風呂から出なきゃと思い、早々にお風呂に入る。


部屋についているお風呂もわたしの家のお風呂より遥かに広くて、のんびり脚を伸ばしながら湯船へと浸かった。


お風呂から出てタオルを巻いて、備え付けの冷蔵庫の中にあるミネラルウォーターを口に流した。


本当にいたれりつくせりだな、と思い火照った身体をベッドに腰をかけながらしばらくボーっとする。


そろそろ上原くんが戻ってくるころだから着替えなきゃな。


あっ、さっき由香里さんからもらったボディクリームつけてみよう!


ウキウキ気分で鼻歌を歌いながら身体にボディクリームをつけていく。


甘いバニラの香りで気分が安らぐ。


上原くん、気がついてくれるかな?


上原くんの反応を楽しみにボディクリームを塗っていると扉が開いて上原くんが戻ってきた。