「唯、夏樹!おっはよー!」


なっちゃんと大学内のカフェテラスでお茶をしていると同じ科の友達がにこやかな笑顔をしながらやってきた。


「おはよう、って…。澄香、あんたもうお昼なんだけど」


「そんな固いこと言わないでよ。もっと自由にいこうよ!」


両手を大きく広げて自由をジェスチャーして現す澄香にクスクスと笑ってしまう。


「澄香、なんだか楽しそう。なにか良いことでもあったの?」


「あっ、わかっちゃう!?さすが唯!あのね、実は明日彼氏と旅行に行くんだ!」


なるほど…彼氏と旅行に行くからいつもより楽しそうなんだ。


そう納得していると隣にいたなっちゃんが呆れた顔をしていた。


「あんた、この前まで散々別れるって騒いでたじゃん。仲直りしたの?」


「やだなぁ、夏樹ってばぁ。いつの話ししてんの?そんなのとっくに仲直りしましたよん!」


ふたりの会話を聞いて、そういえば…とつい先日の出来事を思い出した。