さよなら、片思い【完】

でもこれは嫉妬なんかじゃない。


第一、唯は俺にとって由香里の代わりであってそれ以上でもそれ以下でもない。


それでも記念日はちゃんと覚えていてお祝いもしたし、人混み嫌いな俺は極力避けたいけど話題があれば人気のスポットにも行った。


本当だったら由香里にしたかったこと…その気持ちがないと言えば嘘になる。


だけどいつの間にか「これは唯が好きなんじゃないか?これをすれば唯が喜ぶんじゃないか?」と唯を基準に物事を選んでる自分に気付く。


恋だの愛だのそんなんじゃなくて、ペットみたいに俺に懐いてくる姿にただ単に可愛がってるだけ。


俺が好きなのは由香里だけだから。


「はじめまして!一条由香里です。唯ちゃんだっけ?ねぇ哲、彼女可愛い子だね」


唯と二人でごはんを食べに外へと出かけたら偶然にも由香里と出くわした。