由香里のことが好きだった。


明るくて優しくて可愛くて、そしてそんな彼女は親友の彼女になった。


由香里の代わりとして違う女と遊んでは違和感は拭えなくて…。


そんな俺の前に現れた唯は、物静かでおだやかで、由香里とはなにもかもが正反対だけど、でも一緒にいると心が落ち着く不思議な女の子だった。


時折見せる優しい笑顔につられて笑ってる自分がいる。


初めて唯を抱いたとき、震えながらしっかり俺にしがみついてきて、その柔らかい唇に口付けると余裕なんてないくせに嬉しそうに微笑んだ。


唯にこんな表情をさせることができるのは俺だけ。この体温を感じることができるのは俺だけ。


由香里にも抱いたことのない感情は独占欲に限りになく近い幸福。


過去に付き合ってきた人たちにそんな感情わいたことなかったのに。