さよなら、片思い【完】

次の日、律ちゃんに言われたようにお店に入るとカウンターにいた律ちゃんは笑って出迎えてくれた。


「いらっしゃい、ヒナちゃん。時間より早く来てくれてよかったよ」


「あの、律ちゃん。時間って?あと面白いものって…」


「いいからいいから。あの席に座って待ってて」


律ちゃんに促された席はお店の一番奥にある端の席。


「もうそろそろ来ると思うけど。まぁそれまでジュースでも飲んで待っててよ」


律ちゃんがくれたメロンジュースを飲んでいるとカランカランと扉が開いた音がした。


無意識に扉に目を向けると店内に入ってきたのはお兄の姿だった。


ここの席は死角になっていてお兄はわたしがいることに気付いてないみたい。


いつも見てるけど更に見放題。それにしてもお兄…


今日もかっこいい!!!


店内にいる女性はみんなお兄に釘ずけ。かっこいいもんね、わかるよわかる。うんうん。


わたしのお兄だから!わたしの!!!


声を出してそう叫びたいところをグッと堪える。


律ちゃんから「何があっても喋らないように!」って言われたのだ。