コツコツと歩く音が聞こえてわたしはどうしようかとギュッと手を握った。
だけどその足音がわたしの後ろでぴたりと止まったとき、わたしは自分の嗅覚を疑った。
だって、わたしの好きなシトラスの匂いがした。
昨日、手離したあの愛しい香り。
「律、お前が昨日放っておくと他のヤツに奪われるっていうから急いできたんだぞ」
「だって唯ちゃん、可愛いし優しいし良い子だし。すぐに他に目をつける男共がいることぐらいわからないの?哲」
律さんが名前を呼んだと同時に振り向いた。
「上原くん…?なんで、ここに?」
「唯に話がある。だから来た。俺、由香里に告白してきた。由香里のことずっと好きだったって、伝えた」
上原くん、やっぱり由香里さんに気持ちを伝えたんだ。
「でもそれはもう前の話で、今は唯のことが好きなんだって話してきた」
「えっ?」
「唯、俺が一緒にいたいと思うのは唯だけだよ」
夢、なのかな?
自分が描いている、都合の良い夢。
「でも昨日、この関係を終わりにしようって…!」
「あぁ、確かに言った。唯、俺はこの偽りの恋人関係を終わらせたかった。唯と本物の恋人になりたいから」
「上原くん…」
「だから伝えさせて。唯のことが好きだ。唯を幸せにできるのは俺しかいない」
目の前にいる上原くんが涙で滲む。
でも声だけはしっかり聞こえてそれが事実なのだと実感できた。
「上原くん、わたしも上原くんのこと…ずっと好きなのっ!」
そう伝えると上原くんはわたしをギュッと抱きしめた。
だけどその足音がわたしの後ろでぴたりと止まったとき、わたしは自分の嗅覚を疑った。
だって、わたしの好きなシトラスの匂いがした。
昨日、手離したあの愛しい香り。
「律、お前が昨日放っておくと他のヤツに奪われるっていうから急いできたんだぞ」
「だって唯ちゃん、可愛いし優しいし良い子だし。すぐに他に目をつける男共がいることぐらいわからないの?哲」
律さんが名前を呼んだと同時に振り向いた。
「上原くん…?なんで、ここに?」
「唯に話がある。だから来た。俺、由香里に告白してきた。由香里のことずっと好きだったって、伝えた」
上原くん、やっぱり由香里さんに気持ちを伝えたんだ。
「でもそれはもう前の話で、今は唯のことが好きなんだって話してきた」
「えっ?」
「唯、俺が一緒にいたいと思うのは唯だけだよ」
夢、なのかな?
自分が描いている、都合の良い夢。
「でも昨日、この関係を終わりにしようって…!」
「あぁ、確かに言った。唯、俺はこの偽りの恋人関係を終わらせたかった。唯と本物の恋人になりたいから」
「上原くん…」
「だから伝えさせて。唯のことが好きだ。唯を幸せにできるのは俺しかいない」
目の前にいる上原くんが涙で滲む。
でも声だけはしっかり聞こえてそれが事実なのだと実感できた。
「上原くん、わたしも上原くんのこと…ずっと好きなのっ!」
そう伝えると上原くんはわたしをギュッと抱きしめた。


