「あ、大丈夫です。」

「そぅ?でも、足から血、出てるよ?」

「うわっ!ホントだっ!どうしよ・・・」

「これ使って?保健室まで連れて行ってあげるよ?」

そう言って、琉衣くんはハンカチを差し出してくれた。

有り難いし、話しかけてくれることは嬉しい・・。

でもね、琉衣くん。貴方は、貴方の後ろから見てる、

冷たく、鋭い視線に気づいてないのですか・・?

「・・・ありがとうございます。でも、大丈夫です。一人でいけるので。」

そう言った瞬間、

「だって!琉衣くん教室行こうよ~」

「こんな人ほっとこぉ~」

「えっ・・・でも。ホントに大丈夫?」

「あ、はい。気にせずに!」

本当は、足・・・結構痛かったけど。
ここであたしがお願いしたら、もっとひどい仕打ちを受ける。