振り向くと、 和樹くんがいた。 「和樹くん! おんなじクラスだったの?」 「気付かなかったのかよ! 1年間よろしくな。」 和樹くんは笑って また戻っていった。 「誰ー?彼氏ー?」 「彼氏じゃないよー。 友達の彼氏っ!」 「えー。面白くなーい」 私がふいに和樹くんを見ると、 和樹くんは それに気づいて 私を見て笑った。 それを見て 私は思い出してしまった。 和樹くんのことが 好きだったときのことを。 2年前、中学二年生だったとき。 私は誰にも言えなかった。 和樹くんがすきってこと。