「え~、照れてるの~?」

ニヤニヤと笑いながら色々な言葉でからかっていると、上を向いて眠っているレオの形の良い眉が歪み、長い睫毛が動きまぶたが開いた。

「お前なぁ・・・」

何か喋るたび、上を向いて露わになった首の、喉仏が動く。



「馬鹿にしてんの?」

「若干。」

「・・・可愛くねぇ奴」



そういってまた目をつむるレオ。

「せっかく人が、なぁ・・・」

「え?何?」


するとまためんどくさそうに目を開いて、何でもねぇ、と強引に言うので、あたしは目的地に着くまで黙っている事にした。