静かに服を着た
この時が寂しさを感じる



彼が先に着替えると
リビングに行った
少し遅れて
アタシも寝室から出る



「もう…こんな時間かぁ…」
時計を見て呟くと
彼が抱き締めてきた



「祥子…帰したくない」

「えっ?」

「帰らないで、祥子…」



彼の抱き締める腕が
だんだん強くなった



本当は嬉しいのに
返事に困っていた



アタシだって帰りたくない
でも、それを言ったら
もうブレーキきかなくなりそうで…



彼の腕の中で
ただ頷くしか出来なかった