「だから…あたしを産んでくれてありがとう。お父さんとはもうやり直せないかもしれないけど、あたしたちだけでもう1回やり直そうよ。」 「杏っ!」 お母さんは泣きながらあたしを抱き締めた。 いままでのすれ違いの時間を埋めるように。 あたしも我慢してした涙を漏らしながら、お母さんにしがみついた。