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「食い千切られるかと思った」

ベッドの上に投げ出した手足を伸ばし、
そのままこちらへと体を横向きにし
僕の腕やらを触りながらそんな事を言う。

何の事かはあえて聞かない。


「……もう寝ようよ」

疲れたし。

彼はあまりそうではないようだけど。



っていうか、早いよな。
完璧に2人きりになれる事は少ないとはいえ、当日。

……若さか。

これを口に出すと、何でそんなに年寄りっぽい事言うの?とか笑われるだろう。
だから黙っとく。


「好きすぎてどうしよう!」

無理やり気味に僕を腕の中に収め、
抱きしめながら言われた。

「そんなの僕だってどうしようだよ!」

どうしようもないのは、同じだ。