相槌を打ちながらも上の空で 僕は彼の隣を歩いていた。 ……今だけでも、隣は僕だ。 その事を考えれば少しだけ 重い気持ちが楽になった。 「え、いいの?やった!」 「何?今の何の話だっけ?!」 知らず知らずに返した返事で、 僕は何やら彼を喜ばせているらしい。 「じゃあ早く帰ろう!」 夜まで誰も居ないし。 そう言って手をひっぱられ、 急ぐ彼に引きずられて、彼の家へと入った