「まあ、ね。キスされちゃあね」

たまらんよねー。と、
同情するよ。と、言われた。

……何でそこまで話しちゃったんだろう。
噛まれた事とかは言っていないけれど、
あの首の痕は覚えられているだろう。
きっとばれている。


「だから拓真の隣に立つ子に、
 多分、嫉妬せずにはいられないんだ」

そうこぼすと、

「それはしょうがないよ。
 私だって嫉妬してるし。君の隣の子に」

「隣……?」

今の僕の隣は、まぎれもなく彼女だ。



「拓真。いっつも隣でしょ?」

そう言われてみれば、そうなのだろうか。


「君の隣はいつも拓真。
 いっそずっと、守っちゃえば?」

そのポジション。

「奪っちゃえよ、その子から」

そう笑う彼女は、何故か楽しそうだ。



「決めた!
 君が拓真に告白して、実ったら諦める。
 じゃなきゃ私はずっと狙ってるから」

覚悟しなさいね!と、また笑う。