「……どうした?」 彼は窺うように声をかけてきた。 「別に、何でもないよ」 喉乾いた。と、そう言うと じゃあ何か持ってくるよと言って 彼は部屋を出た。 そうしてようやく、 僕は起き上がる事が出来た。 本当の告白をされる子が羨ましい。 妬ましい。……ずるい。 こんなに汚い感情を持つ僕を 間違いなく彼は、知らない。 ……戻ってくるまでに、 気持ちを落ちつけないといけない。