「ごめん」

そう言って舌を出した彼に、
僕は今度こそ嫌な予感しかしなかった。

「……ひぁっ、……」

予想通りに、彼の舌は今さっき
噛り付いた箇所をなぞっている。

「止めろよ……!」


舐めた後、ちゅっ、ちゅと、
数回唇も落とし、軽く吸われる。


「……も、本気でやだぁ……」

情けない声が出た。


「解った。じゃあこれで最後」

そう言って彼が吸い付いたのは、
首の上の方。

……ボタン全部留めようがネクタイしても
どう頑張っても、制服では隠せない場所。

「あ、出来た!」

喜ぶ彼に促されて、鏡を覗いた。


「……あ、怒った?」


彼には無言を返した。





……どうするんだ、コレ。