「上2つは、
 拓真にはまず無理っぽいしねー」

ここには居ない彼に対して
ちょっと困ったように苦笑する彼女。


なぜ今、2人で話しているのかというと、
3年になってから、拓真が部活を始めたからだ。

それを今日は暇で、待っていた僕が、
偶然、同じく暇を持て余していた岩倉さんと出くわしたからだ。


拓真が部活を始めた事。

僕は以前から塾に通っているし、
そのせいで放課後の彼が1人になる時間が
かなり減ったから、いいと言えばいい。

……でも、本当に何でいきなり?