「……伸びすぎじゃない? 昨日より5cm位伸びてない?」 「さすがにそこまで早くない!」 どう考えてもおかしい。 並んで歩いて、首の角度を変えずに 視線を合わせて会話するのが困難だ。 少し前までなら、 ほぼ変わらない高さだったのに。 「お前が直視してなかったからだろ?」 「見てるよ、ガン見だよ」 今もなお、彼の目をガン見中。 最近は、 見つめあっても喋れるようになった。 「いや、現実を」 ……見てる。 はずだ。