箒を片付けて、さてじゃあ戻ろうか。


そう思ったのに、体は何故か壁際に。
両脇には彼の手。


ちょっと待て。


「……何、する気?こんな所で」

「キス、する気!」

とっても楽しそうだ。


「いやいや、外だし、学校だし」

「どうせこんな所、誰も来ないって」

そう言って、顔が近づいてくる。


……ここまで近づけば、
もう見上げなければならないのか……。

いつもはそんなに、立ち上がった状態で
並ぶ事が無いから気が付かなかった。



少しぐらいなら、大丈夫か。

そう思って、彼の唇を待っていた。