あんたが一番ひょろひょろな気がするのは俺だけか?
「ラクダ先生?
あの…
あまり無理しても……」
春が苦笑いしながら言う。
「私は人体強化薬を飲んでいます。
熊の一頭ぐらい軽いですよ。
教師も、実は数年前に止めまして、喫茶店を運営していたんです。
昔料理人を志したこともあったので、料理なら任せてください。」
ラクダは温かい笑みを浮かべ、ホールから出ていった。
なるほどな…
ラクダが敵じゃないってわかった…
敵にあの笑顔は浮かべれない…
「利輝!
俊と合流するんだろ?
早く移動しよう!
由紀!頼んだぞ。」
俺の指揮により、みんながホールから出ていき始める。
それにともない、ベーススペースの屋根が、壁が、消えていく。
最後には、屋根も壁も床も無くなり、太いロープが由紀のハンドバックに吸い込まれていった。
その光景を見ている俺。
しかし、その間に空間の裂け目を通ってみんなは移動していく。
あと残っているのは雅也、由紀、誠、俺か…
そうやってみている間に、由紀は移動する。
次は俺か…
俺はゆっくりと誠に向かって歩いていった。
ガサッ…
突如茂みが揺れ、赤い舌が姿を現した。

