「どうやら化け物出てきたみたいだな…
あの茂みに何かがいる。」
慎がライフルに透明スプレーを吹き付ける。
スプレーを吹き付けた本人には透明だろうと見えるらしい。
「ほら!
奏が余計な歌唄うからじゃん!」
里美が右腕を光でより厚く包む。
「どうせなら食えるやつがいいな…」
俺は風斬を抜き、異常に長い刄を茂みに向けた。
「化っけ物出てこぉい★」
奏はいつものようにハイテンションだ。
これから命を懸けて戦うってのに…
茂みから茶色の毛に覆われたそいつが現われた時。
俺達はため息を吐いた。
なんだ……
ただの熊じゃんか……
「化け物じゃねぇのかよ!」
慎が叫ぶが、多少安堵が入っているのを俺は見逃さなかった。
熊は俺の方を見つめ、鋭い爪を木漏れ日に光らせながら二本足で立ち上がった。
吠えるか?
俺は一応身構え、熊を睨み付けた。
『ガオー!!』
熊が吠える。
でも…
ガオーはないだろ…
漫画かよ…

