ここは大宇宙に浮かぶ緑の惑星のとある喫茶店…
寂れた店だが客が一人だけ来ていた。
「お客さん…
ご注文は?」
店内には、オーダーを取る男と、フードをかぶった客がいるだけ…
「そうだなぁ…
じゃぁコーヒーで!
砂糖は五杯でよろしく!!」
カウンターに座った少年は楽しそうに言った。
「かしこまりました。
少々お待ちください…」
男は下がっていき、コーヒーを作り始める。
カチャッカチャッという音が二人しかいない店内に静かに響く。
「そろそろかなぁ?
どう思う?」
少年はコーヒーを持って来た男にきいた。
「お待たせいたしました。
もうよろしいと思いますよ。
熱いうちに…」
バタン!!
店員は次の瞬間床に倒れていた。
「そうだね!
今とっても退屈だしもういいよね?
よぉし!
ゲームスタート!!」
少年は楽しそうに笑いながら左手を頭上で回し始めた。
そして次の瞬間、少年は煙のように消えていた。
「……………ん?
いったい…
あれ?
さっきの子どもは?」
ようやく気が付いた店員は辺りを見渡したがあの少年はどこにもいなかった。
「新手の食い逃げか???」
店員は少年が座っていた椅子を重たい頭を動かして見る。
そこにはコインとメモが置かれていた。
「なになに?
コーヒーありがとうございました。これから退屈しのぎをしてきます…
お元気で…
ませた子供だなぁ…」
男はコインをポケットに入れ、閉店の看板を出し、自らコーヒーを入れて、ゆっくりとコーヒーを飲んだ。