もし、母親が優理子さんみたいな人だったら私はましな人間だったのかな?






もし、ましな人間だったら…
"あの人"とも…







──────お前、重い



あなたを信じたから打ち明けたのに…





最後まで
とことん使えねぇな─────






あぁ、そうかあなたにとって私は、道具だったんだね



信じる、っていうことは
私にとって自分を殺すのと同じ





だから…




「おい!」


ビクッ!

やば、トリップしてた…


木瀬くんを見た瞬間、木瀬くんは眉をひそめた




「えと…なに?」


自分でわかるくらいのひきつった笑顔で笑った




「………」

木瀬くんは黙ったまんま

「まぁ!胡桃ちゃん顔色が…大丈夫?!」


今にも泣きそうな優理子さん




家族でもないのに…優しすぎるよ…