そして夏祭りの日 月城くんとの待ち合わせの前に紗弥が私の家に迎えに来てくれた 姿見の鏡の前に立っている私を見て紗弥が 「夏実、かわい~!!」 「よく似合ってる」 着付けしてくれたお母さんも満足げにそう言った 「そうかな?」 お母さんが着付けと髪を結ってくれたおかげかいつもの自分とは違って見えた あげている髪に刺してある桔梗のかんざしが私を大人っぽくしてくれてる気がした 「これで月城くんもいちころだね!!」 紗弥が小声で私に言った