私と彼の365日


走りだそうとした足を止め振り返ってみると
彼はこの前と同じようにベンチに座って本を読み始めていた



「…あの、あなたは戻らないんですか?」


先生が休みだって知ってるってことは
郷田先生の授業受けたってことだよね?




「あんたに関係ないだろ」


彼は鬱陶しそうに私の方を見て言った




その目にビクッとしたけど


「…すいません。

でも、3年生ならこんなとこでサボってちゃいけないんじゃないですか?」