朝、教室の中にキラキラと輝いた綺麗な光が眩しく光る。


俺は、ただずっと外だけを見ていた。何を考えるわけでもなく、ただずっと。


先生の話も聞こえるわけもない。ただその中で思い浮かぶ、昨日の景色。


長塚に抱きしめられた。それは紛れもない事実なのだけれど、いまだその事実を頭の中で整理できていない自分がいる。




「…心っ!!叫心!!!」

雄大の大きな声で俺は我に返る。


「何ボーっとしてんの?何かあった?」

「…いや…」

「ふ~ん…。それよりお前昨日長塚に呼び出されてなかった?」


ドキッ!!!
さっきまで俺が考えていたとこに、雄大の質問が重なった事で俺は過敏に反応した。


「…いや…まぁ…」

「…ん?…」

「いや…だから、ただの相談で…」

「…怪し~!やっぱり何かあったろ?!」


雄大は男のくせに勘が鋭い。
それに俺も、男のくせに隠し事を隠せない。

ほんとにダメなヤツだ…。こういう男は、やっぱり俺でも付き合いたくないと思う。



「吐け、叫心!!勘づいた雄大様に隠し事は通じねえよ!」


雄大がこうなったら、あとはもう話すしかない。俺は観念して、話す事にした。