毎朝7組へ行って、叫心に抱き着きながら挨拶をする。

それは、あたしの毎日の習慣だった。


「きょっ…」

今日もいつも通り挨拶をしようとした。
だけど、今日はいつもと様子が違って叫心は女の子と楽しそうに、何やら話していた。


な、何あれ!


あたしは咄嗟に隠れて、2人を観察した。




あの女の子は、確か…サッカー部のマネージャーの、長塚理恵っていう子だ…!!


何だか叫心楽しそうだし…!
長塚さんも長塚さんで、ボディータッチが多いよ…!


長塚さんは結構可愛い顔をしていて、男遊びが激しいって、愛に聞いてきた。


そ、そんな子が叫心の近くにいるなんてぇ!!!
叫心危ないじゃんっ!!



…だけど、叫心も満更じゃなさそうな様子。
あたしと接する時の態度とは逆に、優しく長塚さんに接している。



やっぱり…あたしみたいなのは、叫心嫌いなのかな?
あたしみたいにウザイのは…、やっぱり嫌なのかな。内心迷惑してるのかな…?


そう思うと、なんだか急に怖くなってきた。

軽く一人でショックを受けていると、長塚さんと叫心は話し終わったみたいで、叫心は歩いてこちらに向かってきた。


あたしはショックを受けていた事を隠すように、パッと気持ちを切り替えて、叫心の目の前に飛び出した。