「ちょっと、待てよ!真実は仕事の都合で…」
「そんなわけないだろ。後で親父さんに聞いたけど仕事は十分日本で出来たみたいだ」
玲さんの言葉を聞いて、叫心はまじかよ…と頭を抱える。
「そして、俺が嫌いだと言って叫心に引っ付いてたってわけだ」
な?と、真実さんに同意を求めるように話しかける玲さん。
「れ、玲!あんた、あたしに恥じかかせるなんて…!」
「え?」
「お父さんに言って、あんた達全員潰してやる!」
そして、再び真実さんは携帯を取り出す。
叫心は、あちゃーと言って苦笑い。
それを、あたしが不思議な顔で見つめていると。
「これは真実の得意技なんだよ。なんだって、潰したがる。これが恐くて、俺は麗奈から…はなれたんだ」
…そう、だったんだね。
叫心はあたしを。…やっぱり、あたしを守ってくれたんだね。
「してみろよ、真実」
「え!?」
「親父さんに言ってあるから。真実のことは全部」
「!!」
玲さんの言葉を聞いて、真実さんは床に携帯を落としてそのままヘナヘナと座り込んだ。
瞳にはうっすらと涙を浮かびあがらせながら。
「何で…?真実、悪くないもん…!!玲が、っ…玲が全部っ…!」
「あー、はいはい。分かってる。でも、だからって叫心を巻き込んじゃだめだろ?」
「……」
真実さんを必死に慰める玲さんの瞳はすごく優しくて。ああ、愛しく思ってるんだなって。すぐに分かる。
「真実、そろそろ俺と仲直りする?」
玲さんがこそっと言った言葉に、真実さんはまた赤面しながらコクンと小さく頷いた。

