「ちょっと、待ちなさいよ!」
幸せな時間は、再びあの人の声でかき消された。
「真実…」
「叫心!?あんたはあたしの物でしょ?」
「…」
「その女と同情で付き合ってたんでしょ!?」
あたしと叫心を引き剥がし、叫心へと詰め寄る真実さん。
「真実、聞け」
「何よ!」
「俺は、お前から麗奈を守るために…別れたんだ」
「…!?」
叫心の口から出た意外な言葉。
まさか、あの時の別れの言葉がそういう理由で出ただなんて、思いもしなかった。
また、あたしは叫心に守られた…ていうこと…?
「俺を狙ってくれるなら良かった。だけど、真実…お前は麗奈を…!」
「ち、違うわよ!あれは、この女が一人で歩いてたのが悪いのよ!」
「あれは?一体何の話をしてるんだ?」
「うっ…!!」
どうやら、"あれ"という話は。あたしが襲われたときのことを話しているようだ。
「やっぱりお前が命令してたんだな」
「っ、何よ!叫心のくせに!!」
真実さんは、瞳にすこし涙を溢れさせながら携帯を取り出した。
叫心はそれを見て、何故か慌てて止めに入ろうとした。
その時。
「真実、それはさせないよ」
そういって、真実さんの手を誰かが引き止めた。

