あれから数日後、とうとう暁羅から正式な勝負の日にちを言われた。


それも何故かあたしに。…当て付けとしか思えない。




「…明後日…か」


携帯のカレンダーを何回も見て、何回も同じセリフを呟く。


「…バスケの勝負だった?」

「うん」

愛はそっかー…と呟く。



「叫心の得意なスポーツ…サッカーなのに…」

「…バカだよね。笹岡も」



…バカっていうか…、バスケで良いと言った叫心の本心が分からないよ。

暁羅は本当にバスケが上手い。もちろん普通の上手さじゃなく、ずば抜けて。


「やっぱり心配だぁ~!」

「麗奈…」


机にしがみつくあたしを見て、愛は苦笑し


「…あんたはさ、応援する事だけに専念しなよ。…後は笹岡にまかせてさ」


そう言った。



…応援…か。
あたしなんかの応援で、叫心大丈夫なのかな?


"何でお前のためにこんな事しなきゃなんないの?"とか言ったりしないかな?




あたしは、瞳を遠く見据えて"うん…"と頷いた。