「大丈夫、俺がしっかり抱きとめます。 命をかけてでも、姫を守り抜いてみせます」 「大地…!!」 テラスを乗り越えて、わずかなスキマに足をおき、柵にしがみつく。 下では愛しい人が、手を広げて待っている。 「悪者はすぐそこまで来ている。さぁ!!」 愛しい人の声を合図に、あたしは飛び降りた。 お姫様抱っこで、優しく受け止めてくれる大地。 そのままの体制で、大地の城まで走り逃げる。