ィに群がっていた闇の住人が次々と倒れていく。サンティは血を求める化け物となってしまった。その狂気は凄まじかった。人知を超えた素早さで、動く者を次々となぎ倒す。その顔からは、冷たい笑みが浮かばれる。やがて、ほとんどの闇の住人が倒れ、残った闇の住人もサンティの人知を超えた能力を前に恐れをなして逃げ帰って行き、残るは我々になってしまった。サンティは僕に剣向けて襲い掛かってくる。
『みんな・・・・お願いがあるの・・・・』
真剣な顔をしてサンティが僕たちを見ながらそう言った。
『次・・・次に覚醒が起こるのは・・・・私・・・・きっと私よ・・・・もし、私がアンネのように化け物に代わってしまったら、迷わずに殺して欲しい。首を跳ねれば殺せるはず・・・・私はみんなを傷つけるところなんて見たくないの。』
『・・・・・』
『僕も同じことを考えていたよ・・・・いや・・・・みんなもそう考えているにちがいない。』
ユダは、僕たちをみながらそういった。
僕たちは、深く頷いた。
『化け物になるくらいなら、灰になって消えてしまったほうがいい・・・・』
タダイは悲しげな、笑みをみせながらそういった。
『約束するよ。すぐにみんなで・・・・刺し違えてでも、サンティを・・・・』
僕は、そう言った。
今こそ、サンティを解放しよう、この運命から、この狂った世界から・・・・・
我々は一斉にサンティに駆け寄った。トマスは、持っている剣を捨て、サンティの右腕を抑える。タダイも剣を捨てて、サンティの左腕を抑える。サンティの後方から迫ったヨハネは、剣をサンティの胸に突き刺す。前方から迫ったユダは、サンティの腹を突き刺す。そして僕がサンティに飛び込みサンティの首を切断した。切断する刹那、僕は確かに見たんだ。サンティの口元がゆるやかに上がたのを・・・
首を失った躰からは、オレンジ色の炎が噴出した。我々は、その光景をただただ、力なく見つめていた。こうして、美しかった我々の国が崩壊の寸前まで追いやられたのだった。
『みんな・・・・お願いがあるの・・・・』
真剣な顔をしてサンティが僕たちを見ながらそう言った。
『次・・・次に覚醒が起こるのは・・・・私・・・・きっと私よ・・・・もし、私がアンネのように化け物に代わってしまったら、迷わずに殺して欲しい。首を跳ねれば殺せるはず・・・・私はみんなを傷つけるところなんて見たくないの。』
『・・・・・』
『僕も同じことを考えていたよ・・・・いや・・・・みんなもそう考えているにちがいない。』
ユダは、僕たちをみながらそういった。
僕たちは、深く頷いた。
『化け物になるくらいなら、灰になって消えてしまったほうがいい・・・・』
タダイは悲しげな、笑みをみせながらそういった。
『約束するよ。すぐにみんなで・・・・刺し違えてでも、サンティを・・・・』
僕は、そう言った。
今こそ、サンティを解放しよう、この運命から、この狂った世界から・・・・・
我々は一斉にサンティに駆け寄った。トマスは、持っている剣を捨て、サンティの右腕を抑える。タダイも剣を捨てて、サンティの左腕を抑える。サンティの後方から迫ったヨハネは、剣をサンティの胸に突き刺す。前方から迫ったユダは、サンティの腹を突き刺す。そして僕がサンティに飛び込みサンティの首を切断した。切断する刹那、僕は確かに見たんだ。サンティの口元がゆるやかに上がたのを・・・
首を失った躰からは、オレンジ色の炎が噴出した。我々は、その光景をただただ、力なく見つめていた。こうして、美しかった我々の国が崩壊の寸前まで追いやられたのだった。
