不意にどこからか彼女の声が聞こえてきた。
そして、脳裏に彼女と共に過ごした日々が走馬灯のように駆け抜けていく。
“オウジ~!!”そう言った幼い彼女が大きく手を振っている。
“サウロ王子!”笑顔で僕の名前をよぶ君・・・
”サウロ・・・貴方といることが私のすべて・・・・ずっと一緒にいようね・・・・”
僕の胸の上でそう呟き、躰を重ねていた夜・・・
子供の頃から大人の頃の君・・・・全てを愛していた・・・・
僕の涙が、彼女のほほに流れた。冷たくなった彼女にそっとくちづけをした。
そのすぐ側で、暗い闇を照らすオレンジ色の光が現れたのを感じた。
彼女の躰から炎が吹き出てきたのだ。僕は驚くこともなく、その光景を見つめていた。
『・・・・・・独りでは逝かせないよ・・・・』
彼女に笑顔を見せそう言った。そして彼女を優しく抱えて、赤々とした炎が舞い上がる彼女の躰の方へ向かった。僕は其処にたどり着くと、彼女の掌に自分の掌を重ね、指を絡ませた。彼女の血と僕の血で全身血だらけの僕に、その血が油の役割を果たしたのか、炎が侵食してきた。不思議と痛みも苦しみも恐怖も感じなかった。肉が焼ける臭い、次第に意識が薄れていく・・・・
・・・・永遠を歩いていける・・・・・・これからもずっと二人で・・・・
朝日が顔を出す頃、二つの黒煙が宙に昇っていく。それはまるで二人が別世界へ旅立っていく姿に見えた。
そして、脳裏に彼女と共に過ごした日々が走馬灯のように駆け抜けていく。
“オウジ~!!”そう言った幼い彼女が大きく手を振っている。
“サウロ王子!”笑顔で僕の名前をよぶ君・・・
”サウロ・・・貴方といることが私のすべて・・・・ずっと一緒にいようね・・・・”
僕の胸の上でそう呟き、躰を重ねていた夜・・・
子供の頃から大人の頃の君・・・・全てを愛していた・・・・
僕の涙が、彼女のほほに流れた。冷たくなった彼女にそっとくちづけをした。
そのすぐ側で、暗い闇を照らすオレンジ色の光が現れたのを感じた。
彼女の躰から炎が吹き出てきたのだ。僕は驚くこともなく、その光景を見つめていた。
『・・・・・・独りでは逝かせないよ・・・・』
彼女に笑顔を見せそう言った。そして彼女を優しく抱えて、赤々とした炎が舞い上がる彼女の躰の方へ向かった。僕は其処にたどり着くと、彼女の掌に自分の掌を重ね、指を絡ませた。彼女の血と僕の血で全身血だらけの僕に、その血が油の役割を果たしたのか、炎が侵食してきた。不思議と痛みも苦しみも恐怖も感じなかった。肉が焼ける臭い、次第に意識が薄れていく・・・・
・・・・永遠を歩いていける・・・・・・これからもずっと二人で・・・・
朝日が顔を出す頃、二つの黒煙が宙に昇っていく。それはまるで二人が別世界へ旅立っていく姿に見えた。
