『・・・・・・・・あれは、私…意識とは完全に離れていた…だけど、間違いないなく私だった。あの時のことも覚えているの、みなを斬った時の感触も忘れようにも忘れられない…私はなんてことをしてしまったの…』
私は泣き崩れた。
『・・・・・・聞いてくれ…みなは生きている…』
私は目を丸くして驚いた。
『僕も驚いている…あれが使徒の能力なのか…あの回復能力…人知を超えていた。今は、全員、傷は完治しているが、意識が戻らない、直に目を醒ますとは思うが…』
それを聞いて安心したが、また次の不安が襲ってくる。
『・・・・でも・・・・私が犯した罪は許されることじゃない…みなも許してくれるわけないわ…それに、これで終わるわけじゃない…また・・・・・出てくるかもしれない…』
『みなはきっと理解してくれるよ。兄弟なんだ。当然のように君を迎えてくれるよ。覚醒に関しては闇の住人たちが調べ上げている。直に詳細が分かると思う。君は何も心配しないでゆっくり休むんだ』
私はいつもの彼と、少し違っていたように感じていた。
実際は違うかもしれない。ただ自分を悲観して、そう思っているだけかもしれない。ただ、はっきりとしているのは、今までの関係にはもう戻ることができないということ。甘い夢のような日々が砂の城のように、崩れさっていく。そう思うと、私は、涙を止めることができなかった。