「真美の家ここから遠いの?」

「うん。」

「何分くらい?」

「歩いてだと20分くらい。」

「そっか。」

「ごめんなさい。」


私は何でこんなに機嫌を損ねているんだろう。私は"真美"に間違えられているだけの赤の他人なのに。

いいや。

もうそうやって他人とは割りきれない所まで、陽と私は一緒に歩いてきたんだね。

たった1ヶ月くらいだけど、濃いよ。

「夕日が綺麗だね、陽。」

私達が共に過ごす時間みたい。