あの…最期の時、君に見られることなくどこかへいってしまったエンゲージリング。

それだけは神に感謝しよう…
もし君に見つかってしまっていたなら…僕は君を永遠に縛り付けていただろう。
つまり君は永遠にもういない僕を愛し続けていたはずだ。
そうなっていたら僕は、君に愛されているという喜ばしい感情と、その半面、君の心を奪ったと言う堪え難い罪悪感に捕われていたに違いない。
君の1番の笑顔をもう二度と見れなくなっていただろう。


それはとても悲しい…


ただ僕はその想いに至るまで随分時を要してしまった。