それでも、一度も会話をしなかったあいつのことははっきり覚えていた。






古城 風雅






あいつが一番存在感あったのもあるかもしれないけど、




それ以上にあいつの目を忘れられなかった。




瞳の色は同じはずなのに、あいつの目はあたしの濁った目とは違って綺麗だった。




でも、全てを見透かすような目が怖いとも思った。







弱いあたしは、あいつの目を真っ直ぐ見れなかった。




だから、あいつの視線にきずいていても絶対に見ようとしなかった。


いや…


見れなかった。








いろいろと考えているとだんだんと眠くなっていてあたしは自分がきずかず内に眠ってしまっていた。