何分かすると、試合を終えた二人がこちらへ向かって走ってきた。




「アドバイスありがと!!お姉ちゃん!!」




あたしがアドバイスをあげた子が言った。






「どういたしまして。」





あたしは男の子の頭をポンポンと叩きながら言った。






「お姉ちゃんもテニス出来るの?」




もう一人の少しクールそうな男の子が言った。








「ちょっとだけね。」





あたしは肩をすくめながら言った。






「そうなんだ。僕たち、半年くらい前からやりはじめたんだ!!」




そう言ったのは、帽子を被った子。



クールそうな子はその隣でへへっと笑っていた。