風神I





「じゃ、じゃぁ、水埜さんで。」




水埜さんの勢いに圧倒されながらもなんとか答えた。




「えぇー!!敬語とかいらないのに!!」




水埜さんは唇を尖らせた。すごい可愛すぎる…



少しモテるんじゃなくてかなりモテるだろこれは。





「水埜、あんまり真城ちゃんを困らせたらダメだろ。」




空良が助けてくれた。




多分、空良はみんなのお母さん的な存在だろうな。





あたしがそんなことを思っていると、





「真城、お前なんでこんなとこで寝てんだよ。ここがどこかわかってんのか?」




旭が上から目線で言ってきた。




「屋上。」





あたしは旭の問いに素っ気なく答えた。