風神I





女は悔しそうに唇を噛み締めている。










「あんたは、風雅の為に命捨てられる?」




「…………っ!!」




「そのくらいの覚悟があるの?」




「五月蝿い!!あたしは風雅様抱かれたことがあるの!!それだけでも…」




「自分は特別だって?」




あたしは女の言葉をさえぎった。




「馬鹿な女、自分だけが特別だと思い込んでる。」




「あんたに何がわかるのよ!?」




「わかんないよ。でも、風雅はいつあんたを好きだって言った?いつあんたを守りたいって言った?」




「それは……。」