「あたしも最初は何であたしなの？っていう思いだった。自信もなかったし。」
水埜さんは情けないよねと笑う。
「それでも、先代はあたしを信じてくれた。あたしを支えてくれる人達もいた。」
一呼吸おいて懐かしいような顔をする水埜さん。
「だから頑張れた。あたしを信じてくれた皆のためにあたしも皆を信じて戦うんだって!!」
「…信じて。」
「真城ちゃん。風雅達を信じてあげて。」
水埜さんは真っ直ぐあたしを見て微笑みながら言った。
この人は、あたしが人を信じられないことがわかってるんだ。
だから、あたしが風雅達を信じてないことだってわかる。
