風神I





「レモンティ二つある?」




「はい。」




水埜さんが周りにいた人の一人に言うと、急いで冷蔵庫からレモンティを持ってきてくれた。




「ありがとうございます。」




あたしがお礼を言うと持ってきてくれた人が慌てだした。




理由がわからず首を傾げるあたし。




その様子を見て水埜さんは笑っていた。




「ねぇ、少し真城ちゃんと二人で話したいから席外してもらっていい?」




「はい、わかりました。」




水埜さんの言葉を聞いて中にいた数人が席を外してくれた。




「すごい慕われてますね。」




あたしは素直に思ったことを言う。