風神I





あたしは空き教室を出て屋上に向かった。








「お、真城遅かったな。」




あたしが入って来たのに一番に気づいたのは馨だった。




「階段が怖くて来れなかったんじゃねぇの?」




旭がバカにした顔であたしを見てきた。




「旭だって注射怖いくせにね。」




空良が爽やか笑顔で言った。




「ばっ!!何言ってんだよ!!」




秘密をあたしに暴露された旭は顔を真っ赤にして怒った。




「院長の息子が注射苦手なんだ。」




さっきのお返しというふうにあたしは冷めた視線を旭に送った。






「……悪ぃかよ。」




旭は恥ずかしそうに視線を逸らしていた。