紫音が不思議そうに言ってきた。




「偶然知り合った子ども達にテニス教えてるの。」




あたしの言葉にさっきよりもビックリしたような顔をした二人。




「マジかよ。真城ってテニス出来んの?」




「少しだけどね。」




「今もやってんの?」




「…………今はやってないよ。」




あたしは下を向きながら言った。




少しの沈黙があった。




だが、あたしはすぐにテニスコートに向かおうと思い顔をあげた。






「あたし行くね。」




そう言って行こうとすると、





「真城、まて。」




紫音があたしを引き止めた。