「俺の話聞いてたか?」




紫音の方も少し拗ねていた。




というか、少し紫音のこと忘れていた。




「き、聞いてたぜ!!忘れてなんてないから安心しろよ!!」




どうやら氷真も紫音を忘れていたらしい。




紫音は氷真を無視してあたしに話かけてきた。




「真城、何かあったら言えよ。」




「大丈夫だよ、何もないし。」




紫音の気遣いは嬉しかったけどあたしは何もないと言って誤魔化した。




別に何かをされたわけでもないし、報告するほどのことでもないと思ったから。








その後、あたし達は教室に行った。




出席をとりあたしは屋上でいつも通りに過ごしていた。




手紙のことなんてその時のあたしは忘れていた。